私は全共闘世代とその前の全学連世代が嫌いである。
彼等の努力によって、世界における日本の経済的地位は非常に高まった。
が、同時に世界に類を見ない公害問題や、日本人がかって豊かに
持っていた精神性を喪失させてしまった。
個々のアイデンティティーの追究や再確認をなおざりにしたまま、
安易に当時流行の変革や改革という言葉に飛び付いて、日本を
イビツな根無し草だらけの人間にしてしまった。
いわゆる先進国と言われる国の中で、連合赤軍リンチ事件や
オウムのサリン事件のような庶民へのテロ活動を行った世代の
存在は、当時の全世界のうちで日本だけの現象である。
彼等の世代によって、革命は笑えないママゴトに化してしまった。
そしてその世代が右左の権力の中枢に居座ってからというもの、日本の
政治はずっと右往左往するばかりである。
政治に関わらない奴等は、自然との共生とかなんとか都合のエエ事を
言って、これまた日本を歪めた責任を取ろうとはせず、自分こそその
被害者であるかのごとき顔をしている。
その自然や芸術に対しての本質的な感受性の欠如が、アメリカ発の
新自由主義の風潮に汚染された今日の日本社会をもたらしたのである。
全共闘世代の鬼っ子であるホリエモンや村上ファンド、小泉・竹中時代が
いい例である。
金を稼ぐ為に、人件費の安さだけを求めて、中国、ベトナム、
バングラデシュと進出するユニクロもそうである。
(そこには、現地のお針子の人生は一顧だにされていない。)
去年の興福寺阿修羅像の展覧会の盛況ぶりや、入場者が50万人を突破したと
いうゴッホの展覧会の様子は、まさに現在の日本社会の「精神の飢え」を象
徴するものだ。
さんざん世界中の自然を破壊し、マグロを絶滅寸前まで追いやり、
地球温暖化を促進しておきながら、定年退職したらのんびりと田舎
暮らしだと ? ふざけやがって !
お前らのただ一つの取り柄は、オツムの軽いおかげで肉体の方が
比較的消耗していないことだ。そのカラッポの心をどこまで
埋められるものか、くたばる間際まで田んぼや畑を耕して、私の
子供の頃にあたりまえであった、日本の原風景を取り戻すという
ペナルティーを含めて頑張って見ろやい。バカヤロウ。