海外で、イルカ漁のドキュメンタリー映画が放映され、
例年になく注目が集まる中、今年も和歌山県太地町で
イルカ漁が始まった。
獲れたイルカは、各地の水族館に1頭30万円で
売るとのことである。
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このニュースへのヤフーでのコメントを覗いて見た。
95%以上が、イルカ漁への批判への反論である。
以下羅列してみる・・・。
○オーストラリア人もカンガルーを食べている。
○古くからの日本の伝統で他国からとやかく言われる筋合いはない。
○アボリジニ狩りやインディアン狩りをやった奴等に言う権利はない。
○完全なレイシズム(人種差別主義)だ。
○中国では犬を食べ、日本ではイルカを食べる。文化の問題だ。
○クジラの生息数減少のイチバンの原因はアメリカのろうそく作りだ。
○イルカは可愛いからダメ? ウシは可愛くないのか。
○漁師は生活の為にやってる。生存権の問題だ。
○枯葉剤を撒いたり、ユダヤ人を虐殺した欧米人。少しも反省がない。
○シー・シェパードはごろつき(プロ)の集団である。
○2000年の歴史がある。
○クジラやイルカは他の魚の生存に害を為す。
○ etc・・・
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ヒステリックな意見や事実誤認(曲解)による反論もあるが、
うなづける意見もある。
太地町の漁師が、「生存の為に止むを得ず。」というのはおかしい。
彼らが、イルカ漁を止めればたちまち困窮し、飢えて死ぬわけではない。
「イルカやクジラの存在が、海洋生物の生態系に異変(害)を及ぼす」
というのも、全く余計なお世話である。人間の知ったことではない。
時代が変われば、ものごとの価値観や慣習が変わっても少しも
ヘンなことではない。むしろそれが普通だろう。
日本に、クジラを食べる文化があったからと言って、何も希少動物の
クジラやイルカを21世紀の現代、無理して食べる必要はない。
アメリカ人やオーストラリア人や欧州人たちが、かってやった残酷な
仕打ちを持ち出してみても始まらない。それでは、彼らと同じ土俵に
乗ってしまうことになる。(多くの日本人が、9.11テロを、心の中では
よくやった。と礼賛している?ことは、よく知ってるが・・・。)
でも、欧米の圧力に負けてイルカ漁を止めるということではなく、
もっとシンプルに、人間に親しく、家畜のように簡単に再生産のできない
哺乳類の生き物を、殺し、捕えるのは止めようと思えないだろうか・・・。
イルカ漁の歴史なんぞ、日本の歴史の一つであっても、決して自慢に
なる歴史ではあるまい・・・。
長い歴史があるから、尊いというものではない。自民党一党支配の
歴史は半世紀続いたが、それを日本における民主主義の輝かしい
所産だ、という人は皆無だろう。
自分の良心に照らして、ウシロメタイと思わせるような伝統は即刻
廃止すべきだ。
聴いてね・・・
映画「 イルカの日 」 サウンド・トラックから
http://www.youtube.com/watch?v=bqcoEEQgwGw (テーマ曲)
http://www.youtube.com/watch?v=9yeeR4RvtK4 (ノクターン)
GN