今年2009年は、作曲家メンデルスゾーンの生誕200年に
あたるそうな。
美しい旋律がすぐに思い浮かぶメンデルスゾーンの音楽は、
現在の我々が想像するよりも、その当時は音楽界においては
ずっと大きな存在で、あらゆる方面に影響力があったそうである。
が、キレイなメロディ・ラインの豊富な作曲家はえてしてよく言われる
ものであるが(わたしはヤッカミだと思う。)、彼もまた「俗っぽい」
「芸術性に欠ける」等の悪口を言われたらしい。(すぐに頭に浮か
ぶ作曲家にチャイコフスキーがいます。)
敬虔なるキリスト教徒にしてユダヤ人たるメンデルスゾーンは、
生涯その問題に、否応なく好むと好まざるとに拘わらず巻き込まれ
苦しんだそうである・・・。
(「宗教改革」と名付けられた交響曲なんて、メンデルスゾーンで
ならではだろう・・・。)
そうゆう内面の問題で苦悩した彼であるからこそ、埋もれかけ、そして
忘れさられかけていたバッハやベートーヴェンの音楽を再興し、結果、
今日に至る音楽史における彼等の位置が確固たるものになったので
ある。
「俗っぽさ」を批判した、例えばワーグナーのゲルマン音楽が、よそ者
の我々には、むしろその民族的「正統性?」ゆえに、普遍性に欠けた
狭量な独りよがりの音楽である印象さえ受けるのは、まさにそれとは
正反対のメンデルスゾーンの「俗っぽさ」が、同時に音楽の真髄たる
「普遍性」「世界性」を備えているということの証左でもある。
( 同じく「俗っぽい」と批判を受けた、イギリスの作曲家J・ダウランド
等についても同様なことが言えるだろう。)
・・・・・・ つーわけで、今日はメンデルスゾーン、うんと聴いた。 (^^♪
今日の一曲
「 交響曲 スコットランド 第一楽章 」
作曲:メンデルスゾーン
演奏:G・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団
http://www.youtube.com/watch?v=RhuKAwawauY
(連続 http://www.youtube.com/watch?v=5HTXq3TyXMM )