安倍ちゃんの所謂「戦争法案」には、「徴兵制」の文言は一切無い。
IT時代の今日、徴兵して数合わせで兵士を集め、人海戦術での白兵戦つーのは、
歴史的に愚かな日本の軍隊の指導層のオツムの中にもさすがにあるまい。
最低限、スマート・フォンくらいは扱えなければ一歩兵としても役には立たぬ
だろうからだ。
そして、徴兵制などなくとも、新卒者の正規社員への就職難の今日、
それらの若者の受け皿として、今後は派遣社員の他に自衛隊つー就職先の
存在がクローズ・アップされていくだろうと私は予測する。
現にこの数年の状況をみても、特に東北地方において就職難の新卒者たちが、
自衛隊に入隊することが増えている。
かって、私の可愛いかった幼子の頃の昭和30年代、農家の次男、三男坊は
就職先として必ず自衛隊つー選択肢があったものである。
が、その後の高度成長時代になって民間企業の発展、経済の拡大とともに
その流れはいつしか消えて、自衛隊も人員の募集に難儀するようになった。
それが90年代のバブル崩壊以後の不景気によって、そして一部の財界の意図
と新自由主義路線の国策?によって非正規の社員の数が拡大して、その流れ
は現在に至るのだが、
増大した非正規社員、派遣社員の不満、生活難を吸収するために権力者たち
(小泉や安倍ちゃん)は、実は、自衛隊への入隊を考えていたのである。
さればこそ、「同一労働・同一賃金」等の正規非正規の格差を埋めることに
はいっかな熱心ではなかったのだ。
「ビンボー人は軍隊に入れば、食える。」
そして、それが現実となってきたのが今日の姿である。
不況が続けば続くほど、自衛隊は人員の採用に困らなくなる。(そして
大企業も遠慮なく非正規を増やすことが可能になり、派遣の切り捨ても
やり易くなる。)
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軍つーものは「生産」しない。したがって、経済には負担にはなりこそすれ
発展の役には立たない。同じ「公務員」である消防士や警察官は市民社会の
潤滑油の役割を果たす必需人口であるが、「軍」はそうではない。
まあ、掛け捨て保険のような存在であろう。
その保険が役に立つ場合もあれば、まったく無駄に終わることもある。
そしてそれを「損したわい」と取るか、「無事だったからまあエエか。」と
取るかの違いなのだ。
保険があれば安心して生きられる。しかしまれに、高額の保険をかけて
いるがゆえに、その金目当てに殺されることだってあり得るのである。
保険(すなわち「軍」)は、相手によっては「抑止力」には決してなり
得ない、つーことを我々は認識して置くべきである。