玄蕃外務大臣が、尖閣諸島問題について、日本の正当性を
訴えて、欧州行脚をしている。
そのクセとか嫌味のない人柄はエエのだが、いささか思慮
のない行動と言えなくもない。
玄蕃さんの意見に、反対する会談の相手国はまずあるまい。
だが、現代の世界はは言うまでもなく資本主義社会である。
トヨタや日産の車が中国で売れなくなれば、そのぶん自国
産のそれが売りやすくなるわけである。
尖閣諸島問題のお陰で、欧州諸国にとっては、文字通りの
棚からぼた餅状態なのであるから、日中間に多少の摩擦が
ある方が、実はバタアなのである。
アメリカが自国の景気刺激の為に
定期的に戦争を仕掛けるのは、誰でも知っている事だが、
欧州の先進国も基本的には同じだと認識した方がエエ。
英仏はもとより、平和国家スウェーデンもナチスの反省か
ら多くの教訓を学んだドイツも、世界中に武器を輸出して
いる国家であることを忘れてはいけない。
(それは、国内で将来的に原発ゼロを目標にしながら、海外
には原発プラントの輸出にやっきとなっている我が日本の
姿勢と似たようなものなのだ。)
結局のところ、世界は資本主義のくびきから逃れることは
不可能なのである。