ここ十年くらい、NHKの朝ドラがつまらなくて全く見る気が起きなかった。
が、今回の「梅ちゃん先生」は面白い。
あんまし美人過ぎず、利発に見えない(しつれm(__)m )ヒロイン、
梅ちゃんの好人物ぶり(実際、こういう人間がいるものだ。)の魅力も
あるが、
お父さん役の高橋さんの演技が実にエエ。お母さんもエエ。
向田邦子の「父の詫び状」の父を連想させる。
れに、このドラマは、以前の朝ドラのように、家庭(個人)の問題が、
町中で話題になる、なんて不自然な展開がないのがエエ。
これまでの朝ドラは、街中の飲み屋や食堂で、主人公の家庭の問題が
やいのかいのと語られる不自然さがあって、見ていて厭になった。
一つの家族つーものは、もっと孤立したものだ。
(それゆえに、「家族の絆」が大切になるのだ。)
無責任に酒場や食堂で噂話をすることが、コミュニティ(共同体)への
帰属意識を深めるなんつーことは絶対にない。
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現代の日本が「無縁社会」の世の中であることを考う時、「梅ちゃん先生」は、
「ああ、あの頃はエカッタなあ」と家族の絆と最低限度のお隣さんのおせっか
いを、懐かしく思いださせてくれるのである。
※ 余談 一家でご飯を食べる際、家長の高橋さんが「いただきます」と言っ
てから全員が、「いただきます」つーのもエエ。
「大草原の小さな家」やそのほかのアメリカ映画などでもそんな
場面がある。
私の御幼少の頃にもあった。お祈りこそしなかったけど、そして
不精な私は「いただきます」とは口にせんかったけれど、手を合
わせてからご飯を食べたものだ。
宗教なんぞ関係ない。誰に手を合わせるのかは知らんけど、子ども
心に漠然と「ありがとう」って、思ったものだった。
エエ時代だった・・・。