昨日のTV番組「クローズアップ現代」で歌手の由紀さおりさんの
アメリカでのフィーバーぶりが取り上げられていて、その原因に
ついて専門家がいろんな角度から分析していた。
由紀さんのきれいな声質やら、ワンフレーズ間に含まれる言葉の
少なさによってゆったりとした音楽性になることでそれが耳に心
地よいとか、そのイメージ映像の再現性 ? とか。
私が最も頷けたのは、歌詞の日本語の母音の多さによる柔らかな
響きの効果の点である。
なるほど母音は、個々の楽器の演奏を一体化するオーケストラに
似たような働きをもたらすように思われる。
そして何より、童謡歌手であった由紀さんには、少ない言葉で
情景や夢や思い出を歌にする表現力が、人一倍備わっていること
は言うまでもない。
1969年に流行った国内外のヒット曲を歌ったアルバムが、全米の
一位になったそうな。
でも、日本語の歌には(特に童謡や唱歌には)もっともっとエエ歌が
たくさんある。
ずっと以前、あるクラシックの日本の歌手が、日本の童謡の
「里芋の秋」をドイツの演奏会で歌ったところ、耳の肥えた聴衆
が、「こんな美しい言葉、未だ聴いたことがない。」と感想をも
らしたとか。
うん。たしかに「里芋の秋」はエエ。
あと「早春譜」なんかも。
「ローレライ」なんて、日本語の歌詞の方がずっとエエだがに。
♪ なじかは知らねど 心侘びて~ ♪
うるうる、(;_;)