石原慎太郎東京都知事が、その歴史観、文明観を新聞に
載せている。
曰く 「ノルウェーの右翼青年による虐殺の意味するところは、
長い間ヨーロッパが享受してきた富と安定が、異文化すなわち
イスラムによって脅かされるという不安心理がもたらしたもの。
そしてヨーロッパが誇るその富と安定は、実はアフリカやアジア
等のイスラムを含む異文化圏(異文明圏)からの富の収奪によって
もたらされたものであるのは疑いようもない。
(アイルランドやギリシア等の植民地を持たなかった国家はずっと
貧しいままである。)
そしてヨーロッパはその後ろめたさと、キリスト教の教えによって
貧しいイスラムの移民を受け入れざるを得なくなった。
だがそのキャパシティーも限界に来たつーことであろう。
アメリカが大量のアフリカ人奴隷をただで使って、物質文明を
謳歌していたが、その罪を償う為についにアフリカ系の大頭領を
選んだ。
9・11のビン・ラディンと同じく、オバマの出現も非西欧文明からの歴史の報復の結果なのである。」と。(原文は変えた。)
私も石原知事と同様に考えるのだが、今の日本の政治家で
私の知る限り加藤紘一元自民党幹事長と中曽根康宏を除いて
こうした大局的な文明・文化つまりは歴史の観点から世界を
見る政治家は殆ど見当たらない。さすがに石原は文学者である。
ここ数年の我が国の指導者のリーダー・シップの欠如の最たる
原因は、まさにそこにある。
メディアについても同様。些末なこと(例えば小沢の政治資金問題)に囚われて、国家の行く末を案じる新聞の論調は皆無。
学生時代、ままごとの学生運動ばかりしていて、ちっとも勉強していない無教養な連中がメディアの中枢にいるからである。
あと十年もすれば、この連中、全共闘・団塊の世代は一掃される。
だが、それまで日本が持つかどうか。
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この度のリビア問題にはヨーロッパが大きく関わった。
ソマリアへの無関心と較べると結局は、リビアの石油資源つー
ところに行き着く。
核保有疑惑についてのイランへの関心の高さに較べて北朝鮮への
それがさほどでもないのも、問題の本質が実は石油だからである。
フクシマによって石油の重要性はますます高まった。
さてアメリカは今度はどんな策略をもって、イランを戦争に
引き出すのやら・・・・・