日本考古学協会が、5万6千冊に及ぶ遺跡発掘報告書等の
蔵書を、維持管理費用の不足の為に、イギリスの研究所へ、
一括寄贈することにしたところ、協会のメンバーから「海外
流出は文化遺産の損失。」と反対の声が上がり、総会での
投票となったそうな。
結果は、賛成922、反対1111の際どい差で、寄贈の凍結
になったということである。
蔵書の保管には、年間100万円程かかるということだそう
であるが、れにしてもビックラするようなニュースである。
協会は、保管は限界であるとして、昨年寄贈先の公募を
したところ、国内の研究所や企業からの応募はゼロで、唯一
イギリスの研究機関からの申し出があった、ということである。
全くもって、情けないことである。これでは、およそ日本は
文化国家などとは言えまい。(イギリスはさすがである。大英
帝国といわれる由縁であろう。)
弥生人の骸骨が発掘された町の出身である私は、とりわけ
残念な思いである。
たかが、わずか中古車一台分の貴重な資料の維持費が工面
できぬとは・・・。 ううっ。
とりあえずの、海外流出は免れたとはいえ、ふんとにガッカシ
するようなニュースであった・・・。